抗がん剤が合う合わないってどういうこと?同じ病気でも人によって効かない薬がある?

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がん治療の一つである抗がん剤ですが、抗がん剤が合う、あるいは合わないというのはどういうことでしょうか。抗がん剤を使うまでに何度も検査をするのに、合わない薬をわざわざ使うことがあるのでしょうか。

抗がん剤には奏効率というものがあります。これはがんがどれくらい縮小したかを判定する基準となります。これをもって抗がん剤の効果の有無を判断するのですが、同じ薬を使っても効果が出ない人がいます。

今回は抗がん剤が合う、合わないというのはどういうことか、それによって私たちは抗がん剤をどのように捉え活用してゆくべきかがテーマです。

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目次

抗がん剤を使うのはどんなとき?

抗がん剤は一般的ながん治療の一つで、多くのがん患者さんに使用されています。抗がん剤は「全身治療」といって全身に広がるがんやがんの転移が見られる場合に効果を発揮する治療法です。

薬ですから、手術や放射線のように一か所だけに働きかける治療とは根本的に異なり、増殖して体に広がるという特徴をもつ「がん」に対し、全身に広がることで対処することができるのです。

抗がん剤で治療するというケースにおいて、患者さんは医師から抗がん剤の「種類」「使用期間」「量」などを指示されるはずです。処方薬から市販薬まで、いかなる薬も用法・用量を守ることは基本ですが、こと抗がん剤においては特に医師の指示を厳守することが求められます。

それは、効果的にがんの縮小を目指すためということもありますが、それと同様に、あるいはそれ以上に「副作用」の問題に留意しなければならないからです。

副作用という問題

抗がん剤の副作用はよく知られるところです。抗がん剤が合う、合わないというとき、この「副作用」の側面から語られることがあります。

合うというのは、当然副作用が出づらい、軽度で済むということになります。

対して合わないという場合、発生するあらゆる症状によって定められた期間や量をまっとうできないなど、個人の感覚において耐えがたい苦痛が生じることを指します。

また、本人は無自覚であっても血液や骨などの機能を奪うなど臓器障害を引き起こすことで出現する副作用(むしろこちらの方が命にかかわる重篤な副作用であることもあります)があればこれも当然、合わないと判断されるでしょう。

がんの種類によって使う抗がん剤はある程度定められていますが、同じがんで同じ抗がん剤を使っても個人の体質、体力、年齢、不快な症状の感じ方で判断は異なります。

また、仮に抗がん剤による副作用が軽度であっても、がんが大きくなってしまったらどうでしょう。その抗がん剤は有効だと言えるでしょうか。おそらく多くの人が「NO」と判断されると思います。

抗がん剤が合う、合わないという点においては、2つ目の捉え方としてがんに対する効果も判断の一つとなります。

効果という点でみる、合う、合わない

抗がん剤の根本的な目的はがんの状態を悪くしないこと、がんを縮小させることにあります。がん患者さんが辛い副作用に耐えながら抗がん剤を続けるのも、それらの効果を期待しているからに他なりません。

当然のことながら、がんが小さくなれば(あるいは現状維持ができれば)、その抗がん剤はその人にとって「合う」と判断されますし、悪化すれば「合わない」となるわけです。

一般的な抗がん剤の種類について

一般的に使える抗がん剤にはいくつもの種類が存在します。

医師は、がんの種類別(昨今では、がんの原因となる変異した遺伝子ごと)に分類された数種類の抗がん剤の中から「このがんのこの状態なら最も効果あり」と判断された薬を優先的に使用しますが、同じがんで同じ抗がん剤を使うという、一見条件は同じように見えても一様に効果を得られるわけではありません。

患者さんにとって効果が出る可能性が高い薬を選んで使用するということに間違いはありませんが、それはあくまで可能性の問題で、全員に当てはまるわけではないからです。

また副作用が強いからといってよく効くというわけでもありません。医師もそのことを予め承知の上で患者さんに投与します。

効果的な抗がん剤とは何か

抗がん剤の開発にあたっては、ある程度の人にある程度以上の効果(奏効率)が見込まれればそれは「一つの有効な治療」として認可され、医療機関で広く患者さんに提供することが許されるようになります。

それを踏まえると抗がん剤が合う人、合わない人が出てくるのは当然です。

せっかく抗がん剤を使っても効果が出ない人が一定数いるという前提で使用されるわけです。

昨今では以前よりずっと効果が見込めてかつ副作用が出づらいという優れた薬が出てきましたが、それをもっても効果は使ってみるまでわかりませんし、全員に効果があるという夢のような薬ではありません。

抗がん剤の効果の期間は?

幸いにも抗がん剤によって効果が出た場合、その効果はずっと続くのでしょうか。

がんの性質を考えると長期的にがんを抑え込めるというのは稀なことです。それは、抗がん剤を続けてゆくうちに、がんが抗がん剤以上に強力になり、耐性がついて抵抗を始めるからです。

たとえ自分にとって「抗がん剤が合った」としても、それが一か月しか継続しないようであれば果たしてそれは「合った」と言えるのか。完治を期待して抗がん剤を使用していたとしたら、大きく期待を裏切られることにつながります。

抗がん剤を使う全ての患者さんにとって重要なのはこのような現状を知り、どのように抗がん剤と付き合ってゆくかではないでしょうか。

抗がん剤以外の道

先に述べたように、抗がん剤は全身に効果を及ぼすことができる治療です。

現在、標準治療を大きな枠組みで分けたとき、スタンダードに採用されている「手術」「放射線」「抗がん剤」という3種の治療のうち全身治療は抗がん剤だけです。

これは何を表すかというと「転移が見つかれば、あるいはがんが広がってしまえば残された治療は抗がん剤だけ」だということです。

がんが進行したときに選べる道は「抗がん剤を続ける」「抗がん剤をやめ治療を受けない」あるいは「先進的な医療を受ける」に大別されるでしょう。

このように、進行がんの治療において選べる選択肢は残念ながらそう多くありません。抗がん剤においてはそれ以外に治療法がないため、藁にもすがる思いで抗がん剤を継続する人も多いものです。治療をやめることはとても勇気がいる決断です。

それでも副作用や効果の出づらさを感じている場合、ひたすら抗がん剤を続けることが本当に前向きな判断なのかと思わざるを得ません。

私たちは、標準治療が度重なる実験とデータを基にした優れた治療でありながら、それでもその限界は意外と早くおとずれるということを知っています。そのうえで先進的な医療(=健康保険適用をしていない新しい治療)を考えることも有効であると思います。

残された道は抗がん剤だけ、というのは健康保険の範囲の中での話であり、保険が効かない治療も視野に入れればできることはあるということです。

進んだ技術を頼りに、抗がん剤では叶わなかった副作用の軽減化、高い効果を期待してこれらの治療に活路を見出すこともできるでしょう。

抗がん剤の相性について|まとめ

抗がん剤が合う、合わないというときにがんへの効果と副作用という2つの点で語られるということがわかっていただけたと思います。

どちらの点においても人によって異なる、やってみなければわからないというと元も子もないのですが、それゆえにがん治療に臨む多くの人々がこの壁にぶつかります。

抗がん剤においては、他人の意見や既存の価値観に依存せず、あらゆる道を模索し納得のゆく決断をすることが大切なのではないでしょうか。

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