検診前におすすめの食事とは?NGな食事もご紹介!

検診前におすすめの食事とは?NGな食事もご紹介!

「検診の前には食事してはいけない」。

何となくこのようなイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。検診前の食事について、決められたルールを守らないと、正しい結果が出ない可能性もあります。

検診前の食事はどのような点に気を付ければよいのでしょうか。そして、検診前に食べてはいけない食品はあるのでしょうか。初めて検診を受ける方はぜひ参考にしてください。

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目次

検診1週間前から当日までの食事

検診は、特定の疾患にかかっていないか 調べる検査です。

検査項目は多岐にわたり、詳細に検査するため、検診前にどのような食事をしたかで検査結果が変化してしまうことが少なくありません。

検診前の1週間から当日まで、どのような点に気を付けて食事をすればよいのでしょうか。

1週間前

検診の1週間前で心掛けるのは、健康的な食生活です。暴飲暴食を避けて、栄養バランスのよい食事を意識しましょう。

特に気を付ける必要があるのは、アルコールと脂っこい食事です。アルコールも油も、摂り過ぎると肝機能が低下する原因になり、血液検査で肝臓の数値が悪化してしまいます。

前日

検診での血液検査の数値は、食後10時間空けることで正確なものになります。そのため、検診の10時間前に食事を終わらせておく必要があります。具体的には、検診の前日21時までには食べ終わるようにしてください。

検診を午前中に受ける方は、前日の夕食は検診の10時間以上前に終わらせておきましょう。水分の摂取は問題ありませんが、ジュース類など糖分の入った飲料は血糖値に影響を及ぼす可能性があるため、控えてください。

当日

検診当日は、朝食は食べないようにいわれることが一般的です。また、水やお茶を飲むことはできますが、糖分の入った飲料は避けましょう。

なお、検診前の喫煙はNGです。検診の前に喫煙してしまうと、血圧や血液検査の数値が変わり、正確な数値が計測できなくなるからです。

検診前の食事例とおすすめポイント

検診前にどのような食事をすればよいかわからない方も多いのではないでしょうか。たとえ検診の10時間以上前に食事を終わらせたとしても、メニューによっては検診結果に影響を及ぼしてしまう可能性があります。

特に初めて検診を受ける方は、ここでご紹介するメニュー例をぜひ確認してください。

ポイントは消化のよい食材

検診前の食事メニューで意識したいのは、消化のよい食材 を使うということです。

検査前日は、消化がしやすく体内に残りにくい食材を使用したメニューにすることで、正確な数値が計れるようになり、検査もスムーズに進みます。

風邪をひいたときやお腹を壊したときの食事メニューをイメージするとよいでしょう。

おすすめメニュー

検診前日には、素うどんやおかゆ、豆腐などの消化のよいメニューをおすすめします。また、バターを塗っていないパンもおすすめ食材の一つです。動物性たんぱく質を摂る場合にも、白身魚や鳥のささみ、ゆで卵などの消化のよい食材を選ぶようにしましょう。ジャガイモやリンゴなど、皮のある食材については、皮が消化の妨げになるため、皮なしを食べてください。

なお、うどんは消化のよい食材ですが、ネギ など薬味の中には消化が悪いものもあります。うどんを食べる際は、薬味などを入れない素うどんにしましょう。また、油分も検査の妨げになってしまう可能性があるため、できるだけ油分のない食事メニューを心掛けてください。

検診前にNGな食品

ここでは、検診前に食べてはいけない食品をお伝えします。

食べてはいけない食品を食べてしまうと、体の状態が正常に計測できないばかりか、病気を見逃してしまうことの原因にもなりかねません。

血液検査前にNGな食品

血液検査の前日に食べてはいけない食品は、血糖値や中性脂肪に影響を与える食品です。

例えば、肉料理や揚げ物、ピザやハンバーガーなどの脂肪分の多いファストフード、ラーメンやバターは避けましょう。

これらの食品を食べてしまうと、たとえ検査の10時間以上前であっても、血糖値や中性脂肪の数値に影響を与えてしまい、正確な数値が計測できなくなってしまいます。また、甘いお菓子やジャムなど糖分の多いものも避けてください。

胃カメラやバリウム検査前にNGな食品

胃がん検診など、胃カメラやバリウム検査の前に食べてはいけないのは、消化の悪い食品です。

消化の悪い食品を食べたことで、検査の際に胃の中に食品が残ったままだと、正しい検査ができなくなってしまいます。結果的に、検査が無駄になってしまうばかりか、病気を見逃してしまうことの原因にもなりかねません。

油分が多いものや硬いもの、食物繊維が豊富なものは消化が悪い食品です。肉料理や揚げ物、タコ、イカ、貝類といった硬いもの、キノコ類や海藻類、レンコン、ゴボウなどの根菜類など、食物繊維が豊富なものは避けましょう。

お酒やたばこがNGな理由

お酒やたばこが好きな方は多いと思いますが、検診の前日は避けてください。それは、検診の前日にお酒を飲んだり、当日にたばこを吸ったりすると、検査結果が正確に出ない可能性があるからです。

例えば、検診の前日にお酒を飲んでしまうと、血液検査の肝機能を示す数値や脂質を示す数値で異常値が出てしまう可能性があります。肝臓は沈黙の臓器といわれるほど、自覚症状が出にくい臓器です。そのため、病気がある程度まで進行しないと、気付きづらいという問題があります。前日にお酒を飲むことで異常値が出てしまうと、ただでさえ気付きにくい肝臓の病変にさらに気付きにくくなってしまうのです。

また、検診の前日あるいは当日にたばこを吸ってしまうと、血圧や血液検査、心電図に影響を及ぼしてしまう可能性があります。正確な数値を把握するためにも、検診前にはたばこを控えましょう。

【まとめ】検診前の食事について検診前の食事について

検診を受ける前は、検診が行われる10時間前までには食事を終わらせるようにしましょう。それ以降にものを食べてしまうと、検査で正しい数値が計れなくなってしまいます。せっかくの検診が無駄になってしまう可能性があることはもちろん、病気を発見できなくなる恐れもあります。

また、正しい検査結果を得るためには、食事時間だけではなく、食事のメニューにも気を付けたいところです。血液検査の前には、脂肪分や糖分の多いメニューは避けましょう。胃カメラやバリウム検査の前には、脂肪分の多いメニューに加えて、消化の悪いメニューは避けてください。なお、アルコールやたばこも検査結果に影響を及ぼしてしまう可能性があるため、検診の前日にはお酒やたばこは控えましょう。

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参照日:2022年12月

大塚 真紀

医師|総合内科専門医・腎臓内科専門医・透析専門医

東京大学大学院医学系研究科卒。医師、医学博士。博士号は、マウスを用いた急性腎障害に関する研究で取得。専門は、腎臓内科、透析。都内の大学病院勤務を経て、現在は夫の仕事の都合でアメリカ在住。医療関連の記事の執筆や監修、医療系動画監修、企業戦略のための医療系情報収集、医療系コンテンツ制作など幅広く行なう。保有資格:医学博士、総合内科専門医、腎臓内科専門医、透析専門医

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