がん保険には何歳から入るべき?将来のがんに備えよ

がん保険には何歳から入るべき?将来のがんに備えよ

がん保険は、がんと診断されたときや治療を行うとき、入院するときなど、がんの治療でさまざまな場面において給付金が支給されます。中には、「自分はまだ若いからがん保険にまだ加入する必要がない」と考えている方もいることでしょう。

この記事では、がん保険の加入が何歳から検討した方が妥当かなど、保険と年齢の関係について、詳しく解説していきましょう。

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目次

がん保険は何歳から加入の検討をするべき?

がん保険に加入できる年齢は、各生命保険会社によって異なりますが、10代から70代までを加入対象年齢としていることが一般的です。ここでは、がん保険の年齢別加入率と年齢別罹患率から、何歳から加入すれば妥当なのかを考えてみましょう。

がん保険の年齢別加入率

公益財団法人生命保険文化センターが行った「2022(令和4)年度生活保障に関する調査」によると、がん保険の年齢別加入率は以下の表の通りです。

男女ともに加入率が高くなるのは、社会的責任が重くなる30代から40代であることがわかるでしょう。

特に40代の加入率が多く、男女ともにピークとなっています。その一方、20代の加入率は男性が14.0%、女性が21.9%と、他の年齢層と比べるも明らかに数値が低くなっています(※1)。

がんの年齢別罹患率

20代のがん保険加入率が低い理由として、若い世代はがんの罹患率が低いことが挙げられます。厚生労働省が発表した「令和2年全国がん登録 罹患数・率 報告」によると、2020年の女性罹患者(全部位)の場合、20歳から24歳の罹患者は888人、25歳から29歳では1,608人でした。そして、同じく女性罹患者が、40歳から44歳になると1万2,981人、45歳から49歳では2万1,779人と桁違いの数となります(※2)。

また、先の厚生労働省の資料によると、がん罹患の45歳未満のがん罹患率は4.2%でした。それに対して、45歳から64歳は20.0%、65歳から74歳は29.7%、75歳以上は46.1%と年齢が上がれば上がるほどがんの罹患リスクが高まります(※2)

次に、年齢別にがんの累積罹患リスクを見ていきましょう。国立がん研究センターがん情報サービス「累積罹患リスク(グラフデータベース)」によると、現在20歳の男性が10年後、つまり30歳までにがんに罹患する確率は0.3%、40歳までの罹患確率は0.8%、50歳までの罹患確率は2.3%でした。一方、現在40歳の男性が10年後の50歳までにがんに罹患する確率は1.5%、60歳までの罹患率は6.7%、70歳までの罹患率は20.3%となっています(※3)

ライフステージに合わせて、早期加入を検討しよう!

20代などの若い世代の中には、がんに罹患することの現実味がまだ薄いという方もいることでしょう。

がん保険は基本的に掛け捨てのため、いつ罹患するかわからないがんのために高い保険料を支払いたくないという気持ちもあるかと思います。

とはいえ、保険料を気にして加入するかどうかを迷っているうちにがんに罹患する場合があると、大きな経済的負担がかかるでしょう。

がんは年齢とともに罹患リスクが高まる病気です。男性であれば40代後半から、女性は30代後半からがんの罹患リスクが上昇していく傾向にあります。この年齢は、結婚や出産、住宅の購入、子どもの就学・進学など、まとまったお金のかかるイベントが控えている方が多いので、経済的な負担を軽減した状態でがん治療に臨むためには、男性なら30代まで、女性なら20代後半までにがん保険の加入を検討することをおすすめします。

がん保険に早く入るメリット

がん保険に加入するタイミングが、できるだけ若いうちに加入することをおすすめ理由として、何らかのメリットがあります。ここでは、がん保険に早くから加入する主なメリットについて解説していきましょう。

保険料が安い

若いうちにがん保険に加入する最大のメリットは、1回で負担する保険料が安い済むことです。がん保険に限らず、保険商品というものは、リスクが高くなればなるほど保険料比例して高くなる仕組みになっています。

がんの場合、年齢が高くなるほど罹患リスクが上がる疾患なので、罹患リスクが低い20代よりも罹患リスクの高くなる30代や40代の方が保険料は高くなるのです。

がん保険に入りやすい

若いうちはがん保険に入りやすいと言われていますが、がん保険を申し込めば誰でも加入できるものではありません。加入時には審査があるため、年齢が若くても健康状態や既往歴などによっては審査に通過せず保険に加入できないケースがあります。

また、一度でもがんに罹患した場合、がん保険には加入できない可能性もあるでしょう。健康状態が良好であっても若いうちに加入することで、健康理由による「がん保険に加入できない」といった事態を回避できます。

免責期間中に契約が無効となるリスクを回避できる

がん保険には、加入した後でも保障を受けられない免責期間が設けられていますが、この期間にがんと診断されても契約は無効になり、給付金は支給されません。

免責期間とはがん保険に加入した後でも保障を受けられない期間であり、一般的には契約から90日間に設定されています。がんの罹患リスクが極めて小さい若いうちにがん保険に加入しておくことで、免責期間中に契約が無効となるリスクを回避できます。

がん保険に入っておけば良かった!と後悔するケース

保険というものは、保険の手続きをしてみなと、ありがたみを実感できないものです。今は「がん保険はいらない」と思っていても、実際にがんにかからないと「あの時、保険に入っておけば」と後悔するかもしれません。ここでは「がん保険に入っておけば良かった」と後悔する方の具体的な事例を紹介します。

十分な貯蓄がなく、医療費の補填ができない場合

がんの治療は、長期間にわたることが多く、大掛かりな手術が必要なケースも少なくありません。がんの治療費用自体は公的医療保険が適用されますが、それ以外の費用、例えば入院中の差額ベッド代、病院までの交通費などは全額自己負担です。十分な貯蓄がない場合、貯金を切り崩して、治療費を工面する可能性もあるでしょう。

治療に伴う働き方の変化で収入が減少した場合

がんの治療を行う際には、治療費や手術費だけでなく、生活費も考えなくてはなりません。例えば、これまでのフルタイムでの働いていた方が、治療内容によっては、時短勤務に切り替えざるを得なくなったり、まったく働けなくなったりとすることもあり得ます。治療を理由とした働き方の変化によって収入が減少した場合、家計が困難な状況に陥ることもあるので、「もっと前にがん保険に加入していれば良かった」と後悔してしまう可能性もあるでしょう。

がん保険加入時の年齢や健康状態で保険料が高くなる場合

先にも触れましたが、がん保険は、がんにかかるリスクが高い人の保険料が高くなるように設計されています。そのため、加入時の年齢や健康状態によっては、相場より保険料が高くなることも考えられます。

条件が有利な若いうちにがん保険に加入して将来のがんに備えよう

がん保険に加入していると、がんと診断されたときはもちろん、治療したとき、手術を受けたときなどのタイミングで給付金が支給されます。特にがんと診断されたときに支給される診断給付金は、数十万円から数百万円です(※保険のプランによって給付金が異なるので、詳細をご確認することをおすすめします)。しかも、診断給付金の使用用途は、制限がないため、罹患者が治療中の医療費や生活費を工面することも可能です。

とはいえ、20代などの若い世代のがん保険加入率はほかの年代と比べると低くため、若い世代が「がん」という病気をまだ実感していないことが多い傾向となっています。

とはいえ、がんは誰もが罹患する可能性があるものです。がんに備えるためにも、できるだけ若いうちに有利な条件でがん保険に加入することをおすすめします。

(※1)公益財団法人生命保険文化センター|「2022(令和4)年度生活保障に関する調査」
(※2)厚生労働省|令和2年全国がん登録 罹患数・率 報告
(※3)国立がん研究センター|グラフデータベース(データ 罹患全国、グラフ 年齢階級別累積リスク、部位 全部位)
参照日:2024年5月

井林 雄太

医師|日本内科学会認定内科医

福岡ハートネット病院勤務。国立大学医学部卒。日本内科学会認定内科医、日本内分泌内科専門医、日本糖尿病内科専門医の資格を保有。
「一般社団法人 正しい医療知識を広める会」所属。総合内科/内分泌代謝/糖尿病の臨床に加え栄養学/アンチエイジング学が専門。
臨床業務をこなしつつ、大手医学出版社の専門書執筆の傍ら、企業コンサルもこなす。「正しい医療知識を広める」医師ライターとして多数の記事作成・監修を行っている。 

プロフィール詳細

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