再発がんの治療の選び方。臨床試験や緩和ケアなどについて

再発がんの治療の選び方。臨床試験や緩和ケアなどについて

がんの再発は、初発の告知以上にショックを受けるものです。
さらに、再発の治療は初発のときと少し異なりますので、より多くのサポートや情報が必要となります。今回は再発がんをテーマに、これからの治療や方向性を決める手助けとなる情報をお伝えします。

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目次

再発、転移とは

がん治療において、「再発」や「転移」という言葉はよく聞きますが、なんとなく聞いたことがあるという程度の人も多いようです。
まずは、自身の状態を知っておくために「再発」や「転移」はがんがどうなったことを言うのかご説明します。

がんの再発

最初の治療がうまくいったように見えても、がん細胞が体内に残っていた場合に、再び出現することを指します。
がん細胞は100分の1㎜と本来とても小さいもので、最初の治療時に体内の全てのがん細胞を発見することはできません。

初回の治療時、がんが発生した場所「原発巣」からがん細胞がすでに遠くへ異動してしまっていた場合や、原発巣の周辺にありながら手術で取り切れなかったがん細胞が、数カ月から数年かけて検査で発見できるほど大きくなったときに再発と診断されるわけです。
血液がんや前立腺がんの場合は「再燃」という言葉が使われます。

がんの転移

転移はがん細胞が原発巣から移動し、別の場所で見つかることを言います。肺、肝臓、脳、骨などさまざまな部分に発生する可能性があります。
例えば最初に大腸にがんができ、肺に転移した場合、肺のがんは肺がんとは呼ばす、大腸がんの肺転移と言われ、肺には大腸がんのがん細胞が存在しているということになります。

転移と再発は本来同じものです。
最初の治療の時にみつかっていれば転移と呼ばれ、見つからなかった転移があとになってみつかるのが再発なのです。がんが画像検査に写ったかどうかの問題です。

再発がんの治療

次に、再発がんの治療についてみてゆきたいと思います。
先ほど、再発と転移について説明しましたが、このように「再発した」と言われたらご自身の状況をきちんと知ることが、再発がんと闘う第一歩です。
自分の状況を知ることで能動的に今後の方針を決めることができるからです。

そのためにも再発がんの治療はどのようなものなのか知っておきましょう。

再発がんの治療は初回の治療と異なることがあります。
異なるというのは、「治療の目的」のことを指します。
初回の治療では、多くの場合がんは発生した臓器にとどまっていることから、手術などでそれらを根絶することで根治を目標とすることが一般的です。
一方、再発の場合でも根治を目指すことができる場合もありますが、転移していることも多いため根治は困難で「がんの進行を抑える」ことや「がんによる辛い症状を緩和する」ことに目的が変わります。

転移がんの場合も、がんが発見された臓器それぞれにおいて、がんを切除すればよいと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、がんが他の臓器に移動していくにあたって、血管の中など様々な部分にも見えない小さながん細胞が存在しているということを前提に治療をしなければなりません。見える臓器だけを治療するだけでは解決しないのです。

再発がんにも初回と同じように「手術」「放射線」「抗がん剤」といった治療法があります。
この中から個々の再発の状況を踏まえて選択されます。
おもに、転移がある場合には全身に効果がある「抗がん剤」、再発が一つの場所に限定している場合は「手術」「放射線」といった治療方針となります。一つではなく、複数の治療を合わせることもあります。

治療法をどう選ぶか

再発が見つかった後の治療法は、最初の治療よりも限られているかもしれません。

大切なのは、患者さん自身が納得して治療を受けることです。

なぜ、この治療を受けることを勧められ、受けなかったらどうなるか、その治療の効果、副作用、後遺症、費用などを確認し、ご自身の希望と照らし合わせ決めましょう。

医師や家族ではなく「自分が」納得することが大事です。
多くの場合、それほど急がなくてもがんが急速に悪化することはありません。考える時間がどれほどあるか医師に確認し、考える時間を確保しましょう。
治療を受ける、あるいは受けないという判断は患者さんそれぞれの価値観や年齢、生活環境によって異なります。「がんの治療は行わず痛みの緩和を中心に行いたい」と思う人もいれば、「積極的に治療を取り入れがんと闘う」ことを選ぶ人もいるでしょう。

とても難しい選択ですが、本人にしかわからないことです。人によっては、自分の気持ちや治療のメリット・デメリットを書き出して整理する、という人もいますし、信頼できる人に相談することで決断する勇気が持てる人もいるようです。
焦って答えを出す必要はないということを知っておいてください。

臨床試験

再発がんでは、一般的な治療法では対応が難しいケースもあります。
そのような場合、臨床試験に参加できることがあります。

臨床試験は、新しい診断法や治療法や薬がどのような効果をもたらすかの試験であり、まだ評価途中のテストです。ですので、もし参加する場合は、効果の有無や副作用は分からないことが前提で受ける必要があります。

さらに、臨床試験に参加するには、一般的な治療である標準治療がすでに選択肢として無い場合に限ります。その点は医師でないと分からないと思いますので主治医に確認してみましょう。

また、臨床試験にはがんの種類や状態、そのほか年齢など試験ごとに細かい条件があり、あてはまる場合でないと受けることができません。

いつも行っているわけではなく、一定期間だけの募集の場合も多いため、参加を希望している方はその点も主治医に相談してみてください。

必ず臨床試験に参加することのメリットとデメリットを自分自身できちんと把握する必要があります。

緩和ケア

再発がんの治療の選択肢の一つに「緩和ケア」があります。
治療というと語弊があるかもしれませんが、緩和ケアというのはがんに対する直接的な治療を行うのではなく、がんに伴って生じる心や体の痛みを和らげることを目的としたケアの一つです。

ご本人や家族が痛みや苦痛に悩まされることなく明るく過ごせるように支える役割があります。辛いと感じることがあれば緩和ケアを頼ることも選択肢の一つです。

緩和ケアだけを受ける患者さんもいますが、他の治療と併用することも可能です。
基本的にがん診療拠点病院は緩和ケアの機能を有していますが、それ以外の医療機関でも緩和ケアを提供していたり、あるいは地域の病院と連携して対応できることもありますので、主治医や医療者に聞いてみてください。

困ったときの支援制度

がんが再発したときは、最初の告知以上にショックを受けることが多いものです。
加えて、経済的な心配も患者さんにとってとても大きい負担となります。
そんなとき、あなたを支えてくれる支援や保障はとても心強いのではないでしょうか。

療養や生活に必要な費用を助ける制度、保障

  • 医療費控除
  • 高額療養費制度
  • 介護保険制度
  • 高齢者医療制度
  • 傷病手当金
  • 障害年金
  • 雇用保険制度
  • 老齢年金制度
  • 医療費貸付(職場によって利用できる可能性)
  • 民間の保険
    など。

これらの制度を利用するには、医療機関や自治体の窓口に相談や申請する必要があります。当然のことながら、利用できる制度がないかご自身で探さなければ利用することができません。
どんな制度が利用できる分からない場合は、医療機関の相談支援センターなど相談窓口を頼ってみてください。

おわりに

医療者やネットの情報などからさまざまな知識を得るなかで、再発がんの患者さんにとって辛い現実を目の当たりにすることもあると思います。
しかし、ここでも述べたように、あなたを助ける場所や人や制度があるということを同時に知っていただきたいと思います。
再発を受け入れるのに急ぐ必要はないと思います。このなかから一つでも、あなたの助けになる情報があれば幸いです。

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がんメディカルサービス株式会社はがん治療の総合コンサルタントです。
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